東の果ての公開日誌

ネットに不慣れな表現好きによる欲求放出の庭

ウォールズエンドの冬

StingBlu-ray“The Last Ship : Live At The Public Theater -”を見ました。

以前このCD“The Last Ship”を聴いたことを書きましたが、その後発売されたBlu-rayも買わずにいられませんでした。

ステージはこじんまりした様子で、観客がステージを取り囲むような形で演奏が行われています。

周りを暗くした黒基調の絵になっています。

僕が持っているCDの“Deluxe Edition”にも入っていない曲が数曲入っていて、ちょっと驚きました。

よく聞いているStingの演奏と少し違うと感じたのは、ヴォーカルのメンバーが多くて、生で分厚いコーラスを聴かせるところです。

しかもそのコーラスは女性が1人だけで、後はこのアルバムを元にしたミュージカルの出演者(男性)1人と、“The Wilson Family”という年配の5兄弟という、男ばかりの泥臭い声になっています。

CDも同じような声が入っているので分かってはいましたが、ライブ映像として見ると非常に印象的で、とても良い味を加えています。

少しずつ盛り上がっていきますが、最後の曲はどっしりと歌い上げられています。

でもどっしりしているにも関わらず、一番気分が高揚していくという素晴らしい演奏でした。

アルバム全体のメインテーマとして、同じ高さの音を3回長く繰り返すメロディーがありますが、それが心に力強く響いてきました。

ミュージカルのストーリーの世界観も伝わってきて、しみじみ作品を味わうことができました。

Stingは薄着をしていて、その体つきに年齢を感じてしまいましたが、歳を重ねても職人のような風格が一層味に深みを加えています。

僕も歳のせいもあり、これを見るのに年始に買ったメガネを活躍させました。

ちょっと疲れる部分もありますが、やっぱりメガネがあったほうがくっきり見えていいですね。

年輪をしみじみ感じる冬の一日でした。